別雷神社本殿(べつらいじんじゃほんでん)1棟
指定番号
第28号
指定年月日
昭和63年9月19日
所在地
菅生町2280番地
享保17(1732)年に別雷神(わけいかづちのかみ)を祭神に、創建されたと伝えられる。この地域は、元来、畑作が主であり、毎夏の雷雨はその年の農作物の豊凶を左右する大きな恵の雨でもあった。とはいえ、落雷により被害を受けることも多く、これを鎮めるために雷神を祭祀し、深く信仰したという。
明治初期に再建されたもので、一間社流造(いっけんしゃながれづくり)、茅葺(かやぶき)であったと思われるが、現在は改修されて鉄板葺となっている。この本殿の特色は、当代きっての名工と謳われた後藤縫之助の手による豊富な彫刻群にあり、「龍」、「鷹に松」、「大江山の故事」、「鐘軌(しょうき)」、「降龍」など見事な彫刻が施されている。彫刻には寄進者の名も刻まれており、これらが明治4(1871)年から6年の歳月をかけ製作されたものであることを示している。桁行1.85メートル、梁間1.55メートル。