はしかに感染した人が国内各地で相次いで確認されています。
海外においても麻しんの流行が報告されており、特にヨーロッパ地域や東南アジア地域での患者報告数が増えています。
今後、輸入症例や国内での感染事例が増加することに注意が必要です。
麻しんは、感染力が強く、死亡することもあるとても重い病気です。
また、麻しんは、有効的な治療方法がなく、予防する唯一の手段はワクチン接種です。
予防接種を受けないでいると多くの人がかかり、流行するおそれがあります。
麻しん風しん混合ワクチン定期予防接種対象者(第1期:1歳児,第2期:小学校就学前の1年間)で、
まだ接種を受けていない方は早めに接種しましょう。
詳しくは、下記のホームページをご覧ください。
- 茨城県の感染症流行情報は、茨城県感染症情報センターホームページで確認することができます。
- 麻しんの感染症発生動向調査に基づく最新発生報告数は、定期的に国立感染症研究所ホームページに掲載されます。
- 麻しんに関する情報は、国立感染症研究所感染症疫学センターホームページ で確認することができます。
麻しんについて
麻しんは「はしか」とも呼ばれ,麻しんウイルスの感染によって起こる急性熱性発疹性の感染症です。
典型例は約10~12日の潜伏期の後に、「カタル症状(鼻汁、咳)、結膜充血、眼脂等」とともに38℃以上の発熱が認められます。この状態が数日間続きますが、この時期はカタル期と呼ばれ、最も感染力の強い時期です。その後発熱は,いったん1℃程度下がりますが、再び高熱となり、耳の後ろから発疹が出現し始めます。発疹が出現する前日から「コプリック斑(周りが赤く中心が白い、口腔粘膜にできる小さい粘膜疹)」と呼ばれる粘膜疹が口腔粘膜に認められます。発疹は1~2日のうちに全身に広がり、コプリック斑は数日で消えていきますが発疹期になるとカタル症状はさらにひどくなり、39~40℃台の発熱がさらに4~5日続きます。肺炎、中耳炎、クループ等を合併することが多く、脳炎を合併することもあります。
空気感染、飛沫感染、接触感染で伝播し、感染力は極めて強く、同じ閉鎖空間に短時間一緒にいただけで感染します。免疫がなければほぼ100%顕性発症します。
麻しんに罹患した場合、特異的な治療法はないため、対処療法のみとなり、発症後数か月間は免疫機能低下状態が生じます。
症状から麻しんが疑われる場合は、必ず保健所に連絡のうえ、保健所の指示に従って医療機関を受診してください。
- 厚生労働省ホームページ 「麻しんについて」
- つくば保健所 029-851-9287