長塚節文学賞の趣旨
歌人、作家として知られる長塚節を広く顕彰するため、短編小説・短歌・俳句の三部門について作品を公募し、入選作品集の刊行等を通して、「節のふるさと常総」の文化を全国に発信していこうとするものです。
短編小説部門大賞受賞者
作品名 | 住所 | 氏名 | |
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第 1 回 | 恋歌 | 福井県勝山市 | 大庭 桂 |
第 2 回 | 雪の歌 | 茨城県古河市 | 山岡 敬和 |
第 3 回 | しずり雪 | 埼玉県浦和市 | 小河 洋子 |
第 4 回 | かんでえらの日々 | 埼玉県大宮市 | 山田 隆司 |
第 5 回 | 泥海二還ラズ | 長崎県江迎町 | 田中 良彦 |
第 6 回 | 彼誰時(かはたれどき) | 山形県白鷹町 | 紺野 真美子 |
第 7回 | 紫蘇むらさきの | 神奈川県綾瀬市 | 内田 聖子 |
第 8 回 | 幸せの翠 | 大阪府河内長野市 | 松本 敬子 |
第 9 回 | 幻 | 埼玉県加須市 | 小松 未都 |
第10回 | 風の櫛 | 東京都調布市 | 沙木 実里 |
第11回 | しまんちゅ | 千葉県千葉市 | 大野 俊郎 |
第12回 | ヒマラヤ桜の下で | 千葉県千葉市 | 冨岡 美子 |
第13回 | 誓いの木 | 福島県須賀川市 | 馬場 美里 |
第14回 | 大部屋の源さん | 兵庫県宝塚市 | 斉藤 せち |
第15回 | 闇の音 | 宮城県仙台市 | 西林 久美子 |
第16回 | 該当なし | ||
第17回 | 四重奏 | 東京都稲城市 | 絹谷 朱美 |
第18回 | 海からの便り | 東京都日野市 | 内田 東良 |
第19回 | 震える手 | 埼玉県越谷市 | 柿澤 正志 |
第20回 | ずっと遥香さん | 兵庫県姫路市 | 大橋 克子 |
第21回 | まわり道 | 茨城県笠間市 | 有未 來 |
第22回 | 石を焼く | 神奈川県平塚市 | 目黒 広一 |
第23回 | 鱒 | 岩手県大船渡市 | 野里 征彦 |
第24回 | 風の曳航 | 千葉県市原市 | 風野 涼一 |
第25回 | ロングジャンプ | 東京都東久留米市 | 長谷川 大介 |
第26回 | 棚田オルガン | 長野県小県郡長和町 | 黒沢 佳 |
短歌部門大賞受賞者
作品名 | 住所 | 氏名 | |
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第 1 回 | 黒き稚魚透きとほる稚魚川口に こもごも群れて群れ交らはず |
静岡県伊東市 | 田村 康治 |
第 2 回 | 来る度に離り住めるを詫びし子は 位牌となりて家に戻りぬ |
茨城県河内町 | 青木 保 |
第 3 回 | 戦爭の悲哀語らず亡びゆく 農を語らず兄は老いたり |
広島県府中町 | 神田 三亀男 |
第 4 回 | 岸近き薄氷わけて白鳥 動けば暗くよどむ水見ゆ |
北海道札幌市 | 白田 敦子 |
第 5 回 | 貧農は死語となりたるうつし世に 「土」をまた読む涙して読む |
茨城県真壁町 | 藤田 光義 |
第 6 回 | 看護婦をやめて農家へ嫁ぎ来し 話題小さきまちに溢るる |
東京都武蔵村山市 | 宮昭 司 |
第 7 回 | 新米を君と一緒に食べる朝 本日戸籍筆頭者となる |
茨城県猿島町 | 木村 浩重 |
第 8 回 | ミャンマーの国境の山数万の 遺骨ありとふ父も混らん |
千葉県印西市 | 加藤 恵美子 |
第 9 回 | サマワより父の帰還を願ひつつ 黄のハンカチを子は木に結ぶ |
三重県松阪市 | 辻田 悦子 |
第10回 | 稲を刈る音の響ける里山に 大きな手話で伝える昼餉 |
茨城県坂東市 | 富山 富美子 |
第11回 | 大方の時を寡黙に二人老ゆ ピースといふ名の薔薇を愛して |
千葉県市川市 | 大河内 卓之 |
第12回 | 里山の運動会は選手等を 貸したり借りたり勝負はつかず |
高知県土佐町 | 伊藤 孝恵 |
第13回 | きょう播くはジャックの登りし豆種 八十三歳まだ夢がある |
茨城県坂東市 | 針谷 まさお |
第14回 | 再興のなりて限界集落に 子供歌舞伎のお捻りが飛ぶ |
岐阜県各務原市 | 政井 繁之 |
第15回 | 汲むにつれ湯気立ちのぼる井戸水に霜ごと摘みし青菜を浸す | 茨城県常陸大宮市 | 小田倉 量平 |
第16回 | 水張田に映れる宙を食みながら 早苗はすんすん伸びてゆくなり |
茨城県常陸太田市 | 黒羽 文男 |
第17回 | 卒業の歌声ひびく安達太良の 空を越えゆく白鳥の群れ |
福島県南相馬市 | 深町 一夫 |
第18回 | 豌豆のつるがくるりと伸び出して 園芸部員の卒業せまる |
茨城県筑西市 | 岩岡 正子 |
第19回 | 決壊の濁流渦巻その先に 収穫間近田の広がりぬ |
茨城県常総市 | 山口 勝己 |
第20回 | 植ゑし田に響かひて入る水の音 のどかに聞きてひと日補植す |
茨城県常総市 | 渡辺 守 |
第21回 | 閃めきもときめくこともなきままに 老いのひと日は静かに暮るる |
千葉県千葉市 | 國米 裕子 |
第22回 | 青年の汗が滲みたる体育館 泥に汚れた身体休める |
茨城県常総市 | 玉田 志津 |
第23回 | 避難していまだ戻らぬ友待てど 施設に入りしを人づてに聞く |
千葉県茂原市 | 植野 ヨシ子 |
第24回 | 生徒らがドライブスルー方式で <秋の詩>とう新米を売る |
滋賀県大津市 | 船岡 房公 |
第25回 | 幼き日母歌いたる子守歌 呆けて歌う老いた息子に | 佐賀県佐賀市 | 東家 芳寛 |
第26回 | 一枚の紙に「感謝」という言葉遺して夫は旅立ちにけり | 茨城県龍ケ崎市 | 飯野 久子 |
俳句部門大賞受賞者
作品名 | 住所 | 氏名 | |
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第 1 回 | 冬至湯の柚子下顎に当りけり | 茨城県つくば市 | 佐藤 茂夫 |
第 2 回 | 獅子舞の足に若さのありにけり | 福島県矢吹町 | 柏村 四郎 |
第 3 回 | 留め金の外れし箱神の留守 | 茨城県三和町 | 安藤 葉子 |
第 4 回 | 家庭科の授業正座に春立てリ | 福岡県福岡市 | 倉岡 智江 |
第 5 回 | 松は松竹は竹なる雪の景 | 茨城県石下町 | 小林 静枝 |
第 6 回 | 笹子鳴く机の位置の定まれり | 茨城県石岡市 | 野村 洋子 |
第 7 回 | 海鳴りは母の声なりしぐれけり | 茨城県美浦村 | 石毛 惠美子 |
第 8 回 | 轟轟と闇をのみ込むどんどかな | 茨城県明野町 | 高橋 康子 |
第 9 回 | 筑波嶺を洗ひきつたる夕立かな | 茨城県筑西市 | 古澤 道夫 |
第10回 | かけのぼる大きな朝日くわりんの実 | 茨城県ひたちなか市 | 岩佐 聖子 |
第11回 | 夕立来て節の里の土匂ふ | 茨城県ひたちなか市 | 吉江 正元 |
第12回 | 柿をむく夕日の色を回しつつ | 茨城県ひたちなか市 | 渡辺 平江 |
第13回 | 新調の鎌の切れ味夏つばめ | 茨城県常陸太田市 | 井坂 道子 |
第14回 | 音立てて節の郷の落葉踏む | 茨城県常総市 | 野口 光江 |
第15回 | 餅搗や湯気の中より父母の声 | 茨城県常総市 | 安藤 陽子 |
第16回 | 田の神にどんと一本新走り | 茨城県小美玉市 | 井坂 あさ |
第17回 | 苗確と根付き平らな村となる | 高知県四万十市 | 石崎 雅男 |
第18回 | 節忌や竹林に風鳴りやまず | 茨城県常総市 | 添野 眞一 |
第19回 | 土に土撒いて浄める節の忌 | 茨城県土浦市 | 野口 英二 |
第20回 | ひと粒の雨に始まり夕立来る | 千葉県千葉市 | 山崎 幸子※ |
第21回 | 豊かなる水が育む稲の花 | 茨城県結城郡八千代町 | 野口 まさ子 |
第22回 | 確かなる鍬の手応へ春の土 | 茨城県猿島郡境町 | 川邊 充雄 |
第23回 | 瞼には上り框の山桜 | 埼玉県さいたま市 | 安部 衣世 |
第24回 | ひっそりと節の生家笹子鳴く | 茨城県下妻市 | 神郡 貢 |
第25回 | 曼珠沙華喝采のごと赤ならぶ | 千葉県木更津市 | 中澤 一紅 |
第26回 | 沈丁花出口ひとつの駅で待つ | 奈良県奈良市 | 浦城 亮祐 |
※崎の字について、正しくはつくりの大の部分が立の字になります。