金銅阿弥陀如来立像(こんどうあみだにょらいりゅうぞう)1躯
指定番号
第3号
指定年月日
昭和56年12月10日
所在地
豊岡町甲1番地1
阿弥陀如来は釈迦と同じ如来形に造られるが、印をつくる指の第一指と他の一指を相捻ずるところに特徴がある。印相には施無畏(せむい)・与願(よがん)印、転法輪(てんぽうりん)印、定(じょう)印、来迎(らいごう)印があるが、平安時代中期からは定印と来迎印が普通となった。像容では来迎形が特に注目されるが、五劫思惟(ごこうしゆい)・裸形(らぎょう)・見返り・歯吹・善光寺式などがある。
この仏像は弘経寺(ぐぎょうじ)に寺宝として伝わるもので、善光寺式の金銅阿弥陀如来立像である。善光寺式とは秘仏である長野の善光寺の本尊を模したといわれるものであり、インドから中国・日本と伝わったという三国伝来の伝えを持つ長野善光寺像が浄土教の流布とともに信仰され、鎌倉時代以降、多くの模作が造られた。本像の製作年代は明らかではないが、善光寺式鋳造仏の製作年代から推定すると、鎌倉時代末から南北朝時代の作と考えられる。像高63.5センチメートル(中尊47センチメートル、蓮華座9.5センチメートル、框7センチメートル)。