木版画(もくはんが)
指定番号 第49号
指定年月日 平成17年3月1日
所在地 新石下4001番地7
保持者 渡辺和夫
浮世絵を題材とする木版画は、浮世絵師が浮世絵を描き、彫り師が絵を版木に彫りこみ、摺り師が版木に彩色して紙に摺りこんで一つの作品が完成する。保持者の渡辺氏は、東京の彫り師大倉半兵衛氏に弟子入りの後、彫り師として独立し、常総市において技術を伝承し、最近は伝統的な技法を生かした現代作家の作品も制作している。彫りは、江戸時代の方法そのままに、厚さ3センチメートルほどの山桜の版木に、和紙の版下を裏返しに貼りつけ、版木に文字や絵を写し取り、小刀やノミを使って削っていく。浮世絵は、歌麿や広重のように絵師の名前が目立ってしまいがちであるが、伝統的な美術作品を支える貴重な技術である。