絹本著色 神酒天神画

絹本著色 神酒天神画

絹本著色 神酒天神画(けんぽんちゃくしょく みきてんじんが) 1幅

指定番号

絵画第25号

指定年月日

昭和35年12月21日

所在地

大生郷町1234番地

天神すなわち菅原道真の肖像画は、霊験あらたかな神,あるいは学問の神として、一般の神像のごとく礼拝の対象として古くから近世に至るまで盛んに行われてきた。それらの多くは、束帯(そくたい)に威儀を正し置畳(おきだたみ)に座す姿を描き、松や梅の木を背景に、あるいは上部の水引を付けて荘厳にするなど、通常の公家等の肖像画とさしたる違いは認められない。ただ、「怒り天神」と称して、道真の面貌にやや怒気を含んだように表されているものもなかにはみられる。この画幅における道真も憤怒(ふんぬ)の相をしているが、ここに神酒を奉じると天神の顔にほのかに赤みがさすといわれ、この地では一般に「お神酒天神」と呼ばれている。
また、藁(わら)・藺(い)・蒲(がま)などで円く渦を巻くように作った敷物である円座に座った像であることから「綱敷天神」の名もあり、西下の際あるいは大宰府の配所で窮乏する道真が舟の帆綱を敷物に使った姿を描いたものという。
制作年代は、天神の着る衣裳の肩の線や冠の形態が室町時代の特徴をよく表しており、室町時代末期から桃山時代初期のころと思われる。縦63.5センチメートル、横40.3センチメートル。

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  • 【更新日】2015年3月19日
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