水道事業経営について
水道事業は地方公営企業法という法律に基づいて、お客様(水道使用者)から支払われる水道料金などによって独立採算制で運営されています。また、水道事業は企業としての経済性を発揮しながら、安全で良質な水道水を供給するというサービスを提供するために、最小の経費で効率的な運営を行う必要があり、より多くの皆様に上水道をご利用いただくことにより負担が軽減され、健全な経営を図ることができます。
事業の概況について
お客様(水道使用者)の快適で豊かな日常生活を支え、安全安心な水道水を安定して供給するために、災害時にも安心できる水道施設を推進して、ライフライン機能を強化しております。さらに多様化する水道利用者ニーズに応えるため、IT化を推進し、よりよい効率的な事業運営を推進するとともに積極的に情報公開することに取り組んでおります。
(1)収益的収支について
平成30年度の業務状況は、給水戸数20,008戸で給水収益(水道料金)は1,204,581,070円、その他収益(分担金等)が56,119,079円、営業外収益(消火栓負担金等)が241,776,021円で合計1,502,476,170円の収益がありました。
費用については、営業費用1,314,619,572円、営業外費用(企業債利息等)88,900,336円で費用合計1,403,519,908円となりました。
総収益から総費用を引いた額98,956,262円の純利益が生じ、前年度繰越欠損金171,397,537円と合わせて72,441,275円の未処理欠損金になります。
収益 | 金額 | 費用 | 金額 |
---|---|---|---|
給水収益 | 1,204,581,070円 | 配水及び給水費 | 654,509,073円 |
受託工事収益 | 0円 | 受託工事費 | 0円 |
その他の営業収益 | 56,119,079円 | 総係費 | 108,412,953円 |
受取利息 | 9,729円 | 減価償却費 | 550,186,717円 |
他会計負担金 | 29,475,000円 | 資産減耗費 | 1,510,829円 |
他会計補助金 | 25,000,000円 | 支払利息 | 85,709,733円 |
長期前受金戻入 | 173,065,088円 | 雑支出 | 3,190,603円 |
雑収益 | 14,226,204円 | ||
収益合計 | 1,502,476,170円 | 費用合計 | 1,403,519,908円 |
当年度純利益 | 98,956,262円 |
資産 | 金額 | 負債・資本 | 金額 |
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固定資産 | 固定負債 | ||
土地 | 543,950,160円 | 建設改良費等の財源に充てるための企業債 | 4,003,309,100円 |
建物 | 410,886,175円 | 修繕引当金 | 23,534,000円 |
構築物 | 10,124,625,353円 | 流動負債 | |
機械及び装置 | 1,407,541,479円 | 建設改良費等の財源に充てるための企業債 | 380,907,791円 |
車輌及び運搬具 | 4,399,034円 | 未払金 | 117,078,577円 |
工具器具及び備品 | 1,405,330円 | 前受金 | 0円 |
建設仮勘定 | 5,900,000円 | 賞与引当金 | 3,616,000円 |
電話加入権 | 908,529円 | その他流動負債 | 33,945,048円 |
流動資産 | 繰延収益 | ||
現金預金 | 842,590,206円 | 長期前受金 | 7,926,700,412円 |
未収金 | 85,616,118円 | 長期前受金収益化累計額 | △3,416,614,662円 |
貸倒引当金 | 1,591,000円 | 資本金 | |
前払金 | 0円 | 資本金 | 4,240,255,015円 |
その他流動資産 | 0円 | 剰余金 | |
資本剰余金 | 93,585,310円 | ||
利益剰余金 | 22,914,793円 | ||
資産合計 | 13,426,231,384円 | 負債・資本・剰余金合計 | 13,426,231,384円 |
(2)給水原価について
有収水量1立方メートル当たり、どれくらい費用がかかっているか、1立方メートルの水製造原価となります。
給水原価単位:円/立方メートル
=(経常費用−長期前受金戻入−受託工事費)÷年間総有収水量
=(1,403,519,908円−173,065,088円−0円)÷5,376,332立方メートル
=(およそ)228円87銭/立方メートル
(3)供給単価について
有収水量1立方メートル当たり、どれだけ収益を得ているか、1立方メートルの水の供給収入となります。
供給単価単位:円/立方メートル
=給水収益÷年間総有収水量
=1,204,581,070円÷5,376,332立方メートル
=(およそ)224円05銭/立方メートル
(4)有収水量1立方メートル当たり建設改良費について
有収水量1立方メートル当たり、どれくらい建設費がかかるか、1立方メートルの建設単価となります。
有収水量1立方メートル当たり建設改良費単位:円/立方メートル
=建設改良費÷年間総有収水量
=191,494,098円÷5,376,332立方メートル
=(およそ)35円62銭/立方メートル
(5)水道料金について
水道事業は、公営企業として市の一般会計から独立して運営されており、経営に必要な費用は経営に伴う収入で賄っていかなければなりません。その収入は水道料金で維持されておりますので、より多くのお客様に安全安心な水道水をご使用いただくことにより健全な経営を図ることができます。
また、水道料金は、使用されるお客様の日常生活に影響を与える公共料金ですので、次の基本的な原則に従って料金を定めております。
(地方公営企業法第21条第2項)
- 公共性が高く、競争相手がいない独占的な事業で「公正妥当な料金」
- 「能率的な経営の下における適正な原価を基礎にした料金」である事業
- 水道の施設の維持だけでなく「健全な運営を確保することができる料金」
給水使用料(一般用)
基本料金(1か月につき)
10立方メートルまで:1,851円
超過料金(1立方メートルにつき)
10立方メートルを超え30立方メートルまで:237円
30立方メートルを超え50立方メートルまで:247円
50立方メートルを超え100立方メートルまで:288円
100立方メートル超:339円
※いずれも料金は税込単価(消費税8%摘要)
臨時用(清掃その他の理由により一時的に水道を使用する場合)
1立方メートルにつき:247円
※料金は税込単価(消費税8%摘要)
私設消火栓使用料
消火演習1基1回につき:2,000円
(6)資本的収支について
平成30年度は、工事負担金87,404,400円と企業債77,500,000円の合計164,904,400円の資本的収入があり、建設改良費191,494,098円と企業債償還金356,690,738円の合計548,184,836円を支出しました。
資本的収入額が資本的支出額に不足する額383,280,436円は損益勘定留保資金等で補填しました。
(7)水道普及状況について
平成30年度 | 平成29年度 | 平成28年度 | |
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給水人口 | 55,535人 | 55,393人 | 55,403人 |
給水戸数 | 20,008戸 | 19,653戸 | 19,149戸 |
(8)水道事業分担金について
水道事業の費用の一部に充てるため受益者から納付していただく費用です。
メーター口径の区分 | 13mmまで | 20mmまで | 25mmまで | 30mmまで | 40mmまで | 50mmまで | 75mmまで |
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分担金の額 | 13万円 | 17万円 | 29万円 | 43万円 | 55万円 | 80万円 | 180万円 |