この計画は、平成27年9月関東・東北豪雨や平成30年7月豪雨を踏まえ、鬼怒川及び小貝川流域で大規模水害が発生した場合に、自分が住んでいる市町の境界を越えて他の市町に避難する計画です。
安全かつ迅速に避難できるよう、大規模水害からの「逃げ遅れゼロ」を目指して計画されました。令和元年5月には鬼怒川・小貝川流域13市町による、大規模水害時の広域避難に関する協定が締結されました。
注）避難受入れ先の各市・町の災害対応の状況など、あらかじめ指定された施設が使用できない可能性や地区単位の避難所を明示することで、指定された避難所以外への避難をためらうなど混乱を招くおそれを考慮し、地区単位の広域避難先の指定を控えておりましたが、近年の災害規模の激甚化を考慮し、公表することといたしました。
以下に示した広域避難先は想定であり、災害状況を踏まえて、避難先は受入先の自治体と調整の上、随時公表いたします。加えて地区ごとに避難先を限定するものではございません。ご理解の程、お願い申し上げます。
1．対象とする流域市町
鬼怒川流域：
筑西市、結城市、下妻市、八千代町、古河市、つくば市、常総市、坂東市、つくばみらい市、守谷市、取手市
小貝川流域：
筑西市、下妻市、つくば市、常総市、つくばみらい市、守谷市、取手市、龍ケ崎市※、利根町※
※龍ケ崎市及び利根町は、「稲敷広域消防本部圏内市町村広域避難計画（利根川・小貝川洪水編）」に参画するため、両市町からの広域避難は、本計画の対象としていません。
2．広域避難を行う場合の基準と要件
次の（1）から（3）までの条件をすべて満たす場合には、常総市は避難受け入れ先の市町に対して広域避難のために避難所を使用する協力要請を行うことができます。なお、避難受け入れ市町の避難所の準備が整った場合には、常総市は避難する市民に対して周知を行います。
（1）判断基準
鬼怒川・小貝川の氾濫により、大規模水害が発生するおそれがあり、広域避難が必要なときは、流域市町は広域避難体制に移行します。これは、河川管理者（国土交通省）から鬼怒川・小貝川の水位が「氾濫注意水位」に到達し、さらに水位の上昇が見込まれる場合には、流域市町に連絡があり、その連絡をもって広域避難体制に移行することになります。
| 河川名 | 鬼怒川 | 小貝川 | ||
|---|---|---|---|---|
| 観測所 | 川島観測所 | 水海道観測所 | 黒子観測所 | 水海道観測所 |
| 氾濫注意水位 | 1.1メートル | 3.5メートル | 3.8メートル | 4.6メートル |
（2）広域避難協力要請の基準水位（1次、2次、3次）
鬼怒川・小貝川の基準となる水位観測所の水位が協力要請の基準水位（1次、2次、3次）に到達する時。
| 河川名 | 鬼怒川 | 小貝川 | ||
|---|---|---|---|---|
| 観測所 | 川島観測所 | 水海道観測所 | 黒子観測所 | 水海道観測所 |
| 1次 (避難判断水位) | 1.8メートル | 4.8メートル | 5.1メートル | 6.1メートル |
| 2次・3次 (氾濫危険水位) | 2.8メートル | 5.5メートル | 5.8メートル | 6.5メートル |
（3）避難情報の発令（発令見込み）
避難情報の発令は、流域市町が定める基準により発令します。常総市の発令基準は次のとおりです。
| 河川名 | 鬼怒川 | 小貝川 | |
|---|---|---|---|
| 観測所 | 川島観測所 | 黒子観測所 | 水海道観測所 |
| 避難準備・高齢者等避難開始 警戒レベル3(避難判断水位) |
1.8メートル | 5.1メートル | 6.1メートル |
| 避難勧告及び避難指示(緊急) 警戒レベル4(氾濫危険水位) |
2.8メートル | 5.8メートル | 6.5メートル |
広域避難所開設の流れ
3．広域避難所
広域避難所は1次、2次、3次に区分し、鬼怒川・小貝川の水位に応じて段階的に広域避難のための避難所使用について協力を要請することを原則としています。
- 1次避難判断水位
- 2次・3次氾濫危険水位
【鬼怒川の基準水位別広域避難所】
1次広域避難所
水海道中学校区
- つくば市
(真瀬小学校) - つくばみらい市
(小絹中学校) - 守谷市
(松前台小学校）
鬼怒中学校区
- つくば市
(島名小学校) - つくばみらい市
(陽光台小学校)
水海道西中学校区
- 坂東市
(神大実小学校)
石下中学校区
- つくば市
(上郷小学校、豊里中学校、豊里交流センター)
石下西中学校区
- 八千代町
(下結城小学校)
2次広域避難所
水海道中学校区
- つくば市
(みどりの学園、谷田部小学校) - つくばみらい市
(小絹小学校) - 守谷市
(御所ケ丘小学校)
鬼怒中学校区
- つくば市
(高山中学校、島名交流センター) - つくばみらい市
(みらい平コミュニティセンター)
水海道西中学校区
- 坂東市
(東中学校)
石下中学校区
- つくば市
(今鹿島小学校、沼崎小学校、学園の森義務教育学校、要小学校、春日学園義務教育学校)
石下西中学校区
- 坂東市
(沓掛小学校) - 八千代町
(農村環境改善センター)
3次広域避難所
水海道中学校区
- つくば市
(谷田部交流センター、谷田部中学校) - つくばみらい市
(小絹コミュニティセンター) - 守谷市
(御所ケ丘中学校)
鬼怒中学校区
- つくば市
(柳橋小学校、葛城小学校、手代木南小学校、手代木中学校)
水海道西中学校区
- 坂東市
(飯島小学校）
石下中学校区
- つくば市
(吾妻中学校、（旧）田水山小学校、（旧）筑波西中学校、（旧）筑波東中学校、（旧）田井小学校、（旧）菅間小学校）
石下西中学校区
- 坂東市
(西村公民館)
【小貝川の基準水位別広域避難所】
1次広域避難所
水海道中学校区
- つくばみらい市
(小絹中学校)
鬼怒中学校区
- 坂東市
(飯島小学校)
石下中学校区
- 八千代町
(安静小学校)
2次広域避難所
水海道中学校区
- つくばみらい市
(小絹小学校) - 坂東市
(神大実小学校）
鬼怒中学校区
- 坂東市
(内野山小学校、飯島コミュニティセンターいなほの里)
石下中学校区
- 坂東市
(沓掛小学校) - 八千代町
(下結城小学校)
3次広域避難所
水海道中学校区
- つくばみらい市
(小絹コミュニティセンター) - 坂東市
(東中学校）
鬼怒中学校区
- 坂東市
(馬立コミュニティセンターふれあい館、弓馬田小学校、岩井中学校)
石下中学校区
- 坂東市
(猿島中学校) - 八千代町
(八千代第一中学校)
注）上記に示した広域避難先は想定であり、災害状況を踏まえて、避難先は受入先の自治体と調整の上、随時公表いたします。加えて、地区ごとに避難先を限定するものではございません。ご理解の程、お願い申し上げます。
4．避難方法・避難経路・避難手段
避難される方の避難行動が迅速かつ円滑に行えるよう、次のとおりの考え方に基づき計画されています。
- 避難される方は、避難情報、気象情報、水位情報などに基づき、自主避難、又は洪水浸水想定区域外にある指定避難所に避難します。
【リンク】ハザードマップを確認しましょう(常総市ホームページ)
【リンク】災害時における避難所(常総市ホームページ) - 流域市町が広域避難体制に移行し、広域避難所が開設された場合には、広域避難もできるものとしています。
- 洪水浸水想定区域以外への避難が困難な場合、又は避難のための時間の余裕がない場合には、ハザードマップにおける地域の浸水深を考慮して、最寄りの施設の高層階、又は自宅の2階などの浸水の影響が及ばない場所に垂直避難して安全を確保します。
- 避難される方は、避難経路は安全かつ迅速に避難できるよう、アンダーパスなど冠水が予想される道路や、土砂災害警戒区域などの危険個所を避けて避難をします。
【リンク】重ねるハザードマップ（国土地理院） - 広域避難に係る避難手段は、道路状況を確認のうえ、自動車の走行が可能な場合には原則自家用車による避難になります。また、広域避難を行う場合には氾濫の危険がある河川に架かる橋の通過は、原則行わないものとします。