平成7年の阪神・淡路大震災や平成16年の新潟県中越地震などでは、谷や沢を埋めた造成宅地や斜面に腹付けした造成宅地において、盛土が滑動崩落を起こし、崖崩れや土砂の流出による多くの宅地被害が発生しました。
このような宅地災害の被害軽減に向けて、平成18年に宅地造成等規制法が改正され、「宅地耐震化推進事業」が創設されました。
大規模盛土造成地の変動予測調査について
常総市ではこの宅地耐震化推進事業により、国土交通省が策定した「大規模盛土造成地の滑動崩落対策推進ガイドライン及び同解説」に基づき、平成29年度に大規模盛土造成地の有無を調査する変動予測調査(第1次スクリーニング)を実施しました。
これにより抽出された大規模盛土造成地について、令和2年度に第2次スクリーニングの計画をたて、今後の滑動崩落防止対策につなげていきます。
大規模盛土造成地とは
- 谷や沢を埋めて造成した盛土面積が3,000平方メートル以上の造成宅地
- 盛土をする前の地盤面が水平面に対して20度以上の角度で盛土の高さが5メートル以上の造成宅地
大規模盛土造成地のイメージ(国土交通省HPより抜粋)
詳しくは国土交通省HP をご覧ください。
調査結果
常総市では、大規模盛土造成地の変動予測調査ガイドラインに従って、平成29年度に第1次スクリーニングを行い、大規模盛土造成地マップの公表を行いました。
続いて令和2年度には、第1次スクリーニングにて抽出された盛土造成地20ヶ所について、第2次スクリーニングへの計画を作成し、調査優先度評価を行いました。その結果、全て危険性が低いため第2次スクリーニング以降の要調査に該当する地区は無く、今後の検討は必要ないと判断いたしました。
第2次スクリーニングが必要な地区が市内にはありませんでしたので、大規模盛土造成地の変動予測調査を終了することとします。
常総市宅地耐震化推進事業
常総市では、国の社会資本整備総合交付金を活用し、事業を実施しています。
平成29年度
- 社会資本総合整備計画(平成29年度3月) [PDF形式/535.17KB]
- 社会資本総合整備計画(第1回変更) [PDF形式/557.55KB]
- 事前評価(平成29年度) [PDF形式/65.89KB]
- 事後評価(平成29年度) [PDF形式/75.09KB]
令和2年度
大規模盛土造成地マップ
常総市では、平成29年度に変動予測調査(第一次スクリーニング)を実施し、大規模盛土造成地マップを作成しました。大規模盛土造成地マップとは、宅地の造成前と造成後の地形図などを重ね合わせ、その標高差から大規模盛土造成地のおおよその位置とその範囲を示したものです。
調査の結果、常総市内の大規模盛土造成地は20箇所(谷埋め型:20箇所、腹付け型:該当なし)であることが確認されました。
市民のみなさまに大規模に造成された宅地の存在を知っていただき、防災意識を高めていただくとともに、みなさまと協働して災害の防止や被害の軽減に役立てていただくことを目的として公表しています。 なお、地震が起きた場合、マップに示されている大規模盛土造成地が必ずしも危険ということではありません。
大規模盛土造成地マップに関するQ&A
Q.なぜ大規模盛土造成地マップを公表するのですか?
A.大規模盛土造成地の存在を知っていただき、市民のみなさまに防災意識を高めていただくことを目的としています。ご自身でも宅地や周辺の擁壁に変状や水漏れがないか等、日頃から目配りしていただくことで災害の防止につながります。
Q. 大規模盛土造成地は危険ということですか?
A. 大規模盛土造成地マップは、国のガイドラインに基づき、造成前後の地形図を重ね合わせて抽出された大規模盛土造成地のおおよその位置と規模を示したものです。大規模盛土造成地が危険か否かに着目したものではないため、マップに示された位置が地震時に必ずしも危険というわけではありません。
Q. 大規模盛土造成地の詳細な図面はありますか?
A. 都市計画課の窓口にて、縮尺10,000分の1の図面が閲覧できます。
(マップは造成前後の地形図を重ね合わせて大規模盛土造成地を抽出しており、地形図の精度や重ね合わせに伴う誤差が含まれることを考慮しての縮尺としています。)
Q. 大規模盛土造成地内で土地の造成や建物の建築を行う場合に、特別な手続き等はありますか?
A. 大規模盛土造成地であるからといって特別な手続き等が必要になるわけではありません。しかし、大規模盛土造成地の中で建物の建築や宅地造成を行うときは、地盤改良や建築物等の基礎を深くする等の対策を行うことが望ましい場合がありますので、建築士などの専門家に相談されることをお勧めします。
宅地耐震化に関する情報について
宅地災害は大切な我が家だけでなく、命に関わることもあります。
宅地の耐震化や宅地災害に関する情報は、以下のホームページなどからも見ることができます。