令和元年度事業内容
市では今年度、地域防災力の向上に向けた取り組みとして市内5団体を対象に、地区住民、常総市防災士連絡協議会、水海道西中学校が連携し、各地区ごとの「地区防災計画」を作成するための支援をしています。
また「地区防災計画」作成の際には、防災科学技術研究所の「地域防災Web」を活用して、作成プロセスを「地区防災計画策定の手引き」として取りまとめ、常総市防災士連絡協議会を軸にした今後の地域展開を図ります。
- 実施期間:2019年度4月から3月
- モデル地区:自治会や自主防災組織等の5団体(各10名程度)
※中駒(内閣府モデル)、水海道川又町、豊岡町飯沼、豊岡町前河原、相野谷町 - 実施協力:常総市防災士連絡協議会、水海道西中学校
- 実施支援:防災科学技術研究所
- 対象災害:水害(地区によっては「地震」もあり)
- 地域防災Web(国立研究開発法人 防災科学技術研究所)
地区防災計画発表会を開催しました
令和2年11月19日(木曜日)常総市役所で地区防災計画発表会を開催しました。
本来であれば令和2年3月に開催を予定していましたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から延期をしていました。今回ようやく各地区の地区防災計画を発表することができました。
参加4地区の各発表者が、地区の地理的特性や計画策定にあたり苦労したことを約15分にまとめ説明しました。
発表会の中盤には、各地区の防災マップのデジタル化作業に協力してくれた市立水海道西中学校美術部の生徒へ、神達市長から感謝状の贈呈も行われました。
防災科学技術研究所の李泰榮先生からは、地区防災計画の策定は「確認」から「運用」までの4つのステップがあり、計画の策定がゴールではなく、策定した計画を活用していくことが大切であると、お話しいただきました。
最後に、全員で避難所運営などについて白熱したディスカッションを行い閉会となりました。
第3回ワークショップを開催しました
令和2年1月25日(土曜日)、常総市役所で第三回ワークショップを開催しました。
前回のワークショップから地区ごとに地区防災計画の素案作成を行い、今回のワークショップに参加しました。
- アクションプランの検討
今回のワークショップはまず、計画の運用のためのアクションプランの検討を行いました。 これまでのワークショップの検討結果も踏まえながら、平時から取組むことと優先的に取組むことをいくつか抽出し、具体的に「何を」「どうやって」「いつ」行うのかを整理しました。 - 素案内容の検討
ワークショップの後半では、地区防災計画素案の「主体」と「構成員」を検討してもらいました。自治会、自主防災会、○○地区防災計画作成委員会などが主体となります。そして、主体の検討に続き、水海道西中学校の生徒さんの協力よってデジタル化された各地区の地図も活用し、計画素案の完成と発表会用資料の作成を宿題として、お開きになりました。
地区防災計画案は、3月17日(火曜日)に、地区防災計画策定の一年間の成果を表会を予定しています。
李 泰榮先生による説明
検討の様子
検討結果を整理したものを各地区ごとに発表
第2回ワークショップを開催しました
令和元年11月16日(土曜日)常総市役所で第二回ワークショップを開催しました。
9月から10月のあいだ、各地区ごとに「まちあるき」を実施し、ご自分の地区の危険箇所や災害時に有用な地域資源の発見を行っていただきました。
「まちあるき」をふまえて、今回のワークショップでは次の2点を主に実施しました。
- 防災マップづくり
「まちあるき」の際に撮影した写真について、撮影した位置を大判の紙地図に関連付けしていきました。今後、この紙地図を地域防災WEBに反映していきます。 - 災害時の地域課題の対策検討作業
第一回ワークショップ「災害時の地域課題の整理」で、地区ごとに重要と判断したテーマ(安否確認・避難行動等)を選択し、課題抽出と対策を検討し、付箋で整理していく作業を行いました。
ここで整理された内容は今後、地区防災計画の素案へと繋がっていきます。
今回の課題抽出と対策の結果を、各地区ごとに発表し、約2時間のワークショップは幕を閉じました。
防災科学技術研究所李泰榮先生による、今回のワークショップの目的と実施事項の説明
白熱する防災マップ作成作業の様子
防災マップ作成作業の詳細。地図に印をして、写真に「名称」「種類」など内容を書込む作業
完成した防災マップ(紙版)
抽出し整理した課題、現状と対策、理想の形について発表
基調講演並びに第1回ワークショップを開催しました
令和元年8月31日(土曜日)常総市役所で基調講演と第一回ワークショップを開催しました。
午前に行なわれた基調講演では、東京大学加藤孝明教授から「地区防災計画策定の必要性・重要性・方法」についてお話しいただきました。
加藤先生の専門領域の地域安全システム学に基づき、「まちづくり」の観点から「防災」にアプローチする内容でした。講義内容の一部を切取ると、「人々が都市環境に居住するときに求める条件と、自然環境に居住するときに求める条件の違い」「過疎化が進む100人の村は、30年後の大地震・津波のリスクと、村から人がいなくなるリスクどちらが脅威となるか」という内容が印象的でした。
午後のワークショップは、神達市長の挨拶からはじまり、防災科学技術研究所の李 泰榮先生による講義のあと、災害時における「地域の課題発見」を目的として、各参加地区ごとのグループワーク・討議を行ないました。平成27年関東・東北豪雨シナリオを参考にしながら、水害及び地震について、各地区で災害時に懸念される課題をグループごとに抽出・整理し、発表まで行いました。整理された課題は、今後の具体的な対策検討に活用し、地区防災計画策定につなげていく予定です。
午前午後を通し、まとめとして、加藤孝明先生と李泰榮先生は、「自分たちの地域の平時からあり、災害時に活用できそうな資源を探してほしい」とおっしゃられました。
- 参加団体:※中駒(内閣府モデル)地区・筑波キングスガーデン、水海道川又町、豊岡町飯沼、豊岡町前河原
- 基調講演:東京大学 加藤孝明 教授
- 講習実施:防災科学技術研究所 李 泰榮 博士
- 講習協力:常総市防災士連絡協議会
- 講習支援:内閣府、国土防災技術株式会社
地区防災計画策定のポイントを説明する加藤孝明先生
地域の課題抽出・整理の方法について説明をする李泰榮先生
自分たちの地域特性を考察している様子
地域の課題抽出・整理の様子
地域防災Web操作体験(説明)会を開催しました
6月29日(土曜日)市役所市民ホールで、防災マップづくりや地区防災計画づくりの第一歩「地域防災Web操作体験(説明)会」を開催しました。
モデル地区5団体の方、防災士の方、モデル地区ではないが見学を希望された方の約50名の方が出席し、実際にパソコンを操作しながら、国立研究開発法人 防災科学技術研究所の研究員による地域防災Webの操作説明を受けました。
今回はデモアカウントを使用した操作研修でしたが、実際のモデル地区の地図を使用して、地図の任意の場所にアイコンを表示させる方法などを学びました。